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田舎への移住を考える

 この仕事の数少ないメリットと言えば、PCと通信環境さえあれば、どこに居ても仕事ができる点です。反論は認めません。でも、殆どの人はその恩恵を受けられずに、都会の雑踏の中で毎日、疲弊しちゃってるわけです。朝は通勤ラッシュでもみくちゃにされ、夜は終電と追いかけっこ、手当が出ない早出や土日出勤、しかも報われずにとってもシンドイ…ということで、やっぱりこの数少ないメリットを活かさない手はないと、真剣に田舎に移住することについて考えてみようと思い至りました。

 フリーランスになると通勤ラッシュや終電との駆け引きはなくなりますが、一方で時間や曜日の感覚がマヒしてしまって、仕事もプライベートも一括りの「生活」の一部になってしまって、なかなかon/offをキッチリと別けることなどできないと思います。きっとみなさんもウナヅキマーチでしょう(古っ!)

 休みたいなぁと思っても、明日をも知れぬわが身…お仕事が入ってしまったら、お休みは棚上げして作業にあたる…結局、また日常に埋もれてリフレッシュできず。
 でも、こういう働き方をしているとストレスもフラストレーションも溜まりますし、どんどん削られ、折られて疲弊もしていきます。こんな働き方は長続きしませんし、若いうちや独身(ひとりみ)ならば誰に何を言われることもありませんけど、歳とってパートナーや家族が出来たら尚更シンドクなっちゃいますよね。

 それに江戸っ子の僕が言うのもなんですが、東京で過ごしていると無言のプレッシャーみたいなものをずっと感じながら、いつも競争させられてる感があり、正直、シンドイなぁ…って思うのです。ゆとりが全然ないんですよね。呑みに行って解消されるものではないので、根本的に変えなきゃいけないんです。 

 そこで…

『田舎へ移住する』ことを考える

 という結論になりました。

 無理無理無理無理って言うのが聞こえますが、果たしてそんなに難しい事でしょうか?

 例えば普段、自宅や近くのカフェ、ファミレス、コワーキングスペースなどで作業している人も居ると思いますが、要するにその距離を遠く離れたところにするだけのことです。

 蒸し暑くてアスファルトの照り返しがキツい東京を離れ、カラッと過ごしやすい沖縄や涼しい北海道などに滞在して作業したり、思い切って海外リゾートで作業したり、家事も忘れてのんびり実家に戻って作業したり…そう考えるとそんなに難しくもないかなぁって思ってきませんか?

 会社の往復も無ければ、仕事が有っても無くてもデスク前で待機、やりたくもない仕事でコキ遣われ、人間関係にもくたびれて…そんな生産性のない毎日から抜け出し、田舎時間を満喫するのです。

明るくなったら目覚めて散歩やちょっとした土いじり ⇒ 育てたり貰った食材で朝ご飯 ⇒ 少し休憩して仕事 ⇒ お昼は仲間や近所の人とワイワイ ⇒ 少し昼寝 ⇒ 夕方まで仕事 ⇒ 暗くなったら仕事おしまい ⇒ 酒盛り ⇒ その日のうちに就寝 ⇒ 明るくなったら目覚めて散歩やちょっとした土いじり…休みの日は山行ったり川行ったり海行ったり、あるいは地元でイベント遣ったり、参加したり…豊かな生活ってこういうことだと思うのです。

 それで、たまに東京に行って健康に悪いものを食べたり飲んだりして、ねずみの国や世界一の電波塔に遊びに行けば、何も東京に住んでなくても人生を楽しめると思いませんか?
 そう思えるようになったのも、いろんな地域の人と一緒に仕事ができるQriousが、大きく影響していることは間違いありません。

 しかしそうは言っても、何の準備もなしに、行き当たりバッタリの身一つで行くわけにもいかないし、そんな無謀が許されるほど若くもないので、オッサンらしくそれなりの準備はします。

 概ねこんな準備が必要かなぁと思っていますので、今後、同じように移住しようと思ってる方は、参考にしていただければと思います。

  1. 移住する地域を決める
  2. 自治体から情報収集する
  3. 移住地域やその周辺のクリエイターとSNSで繋がる
  4. 視察や体験移住する
  5. 知り得た情報の精査、検討
  6. 資金準備、移住時期の決定
  7. 改修や引越スケジュール
  8. クライアントやお仕事関係の調整

 1つずつ簡単に説明します。

  1. 移住する地域を決める
  2. 物理的にはどこにでも行けるわけですが、例えば通信環境やライフラインがどの程度整備されているかとか、海がいいのか山がいいのか、街がいいのか田舎がいいのかなどなど、基準はたくさんあるので、情報収集を進める過程でいくつか候補地を決めます。

  3. 自治体から情報収集する
  4. ある程度絞り込んだら、自治体の情報を探します。各都道府県や市区町村のホームページから、移住や空き家バンク等の情報を拾って、その自治体がどの程度、移住受入れに積極的かがうかがえると思います。また、実際に現地に飛ぶ前に、東京ならば永田町の都道府県会館に各都道府県の出先機関事務所があるので、そこを訪ねて、行政の担当者と繋いでもらっておくと、現地視察の時に逢うべき人と逢わせてくれる可能性が高くなるのでお勧めです。

  5. 移住地域やその周辺のクリエイターとSNSで繋がる
  6. 移住予定地(候補地)やその近県で活動中のクリエイターやエンジニアたちとSNSで繋がっておくと、現地の情報を教えてもらえるだけでなく、現地へ行った時の交流や移住した後の交流がしやすくなるので、これも事前にやっておいて損は無いでしょう。引越した後に孤独になるのは寂しいですもんね。

  7. 視察や体験移住する
  8. 自治体との連絡や段取りがついたら、現地で移住体験をします。これは必須。できれば2、3日ではなく、短くて1週間。できたら1ヶ月くらい。お勧めは、その地元のイベントがあるときを狙うといいかもしれないですね。ただ、長期になるとホテルではコストが掛かり過ぎちゃいますよね。
    これも移住先のポイントの一つになるかもしれませんが、自治体によっては移住を体験できる施設があり、空いていれば借りられます。ネットなど通信環境や別途、足が必要になりますので、その辺をサポートしてくれるかどうかも確認してくださいね。基本自炊なので、料理できない人は結構シンドイかも。コンビニやスーパーなどのチェックもしといた方がいいですね。
    あと意外と盲点なのがATMです。セブンイレブンのセブン銀行端末があれば、大体、どこの口座でも下ろせますが、それ以外のコンビニはネット銀行口座が使えない可能性があります。
    行く前には、大手都市銀に残高を移し替えとくか、ゆうちょ銀行にするか、セブンイレブンのATMをお使いいただければと思います。

  9. 知り得た情報の精査、検討
  10. 自治体や行政、地元の方、SNSで繋がった人、地域によってはNPOや民間で移住支援してる会社などなど、いろんな情報がもらえると思います。実際に物件を紹介してもらったり、観光スポットに連れてってくれたり、地元の呑み会に招待してくれたり、地域性はあるでしょうけどいろんな情報が手に入ります。ネットで調べるだけではなかなか入らない情報が。
    ただ、1回行ったぐらいで、なかなか物件は見つからないと思いますので、気長にやり取りしながら、決めていくことになると思います。

  11. 資金準備、移住時期の決定
  12. 物件がある程度決まりそうになって来たら、移住に必要な資金を用意しなければなりません。引越し費用だけでなく、修繕費や交通費、車も必要かもしれませんね。水道光熱費や税金、生活費など、ざっくり計画を立てておきます。地方に行くと物価が安いといいますが、実は思ったほど安くはありません。外食すればそれなりにしますし、チェーン店なら東京も地方も値段は変わりませんしね。農村で仲良くなったり手伝ったりすれば、お裾わけ的なものはあるようですが、それを充てにしてはいけません。
    また、遠く離れることで、これまで受けていた仕事が受けられなくなるリスクはありますし、現地でクライアントを新たに創るのは至難の業です。ですので、移住の時期や資金繰りは、ある程度余裕を持っておいた方が良いでしょう。

  13. 改修や引越スケジュール
  14. これも計画的にしたいですね。よく聞くトラブルとしては、改修がのんびりしていて予定通り進まないとか、そのせいで工数が増えて追加請求されるとか。改修には絶対立ち会って、進めた方がいいってどこに行っても言われますね。東京に居る間にやってもらおうなんて甘い。なので、引越してから改修が現実的かもしれません。
    廃材などを利用して、自分や仲間たちで安いコストで改修するのであれば、引越し後にボチボチ、ワイワイ進めるのも楽しそうで良いですよね。指導だけプロにお願いして。

  15. クライアントやお仕事関係の調整
  16. 移住することが決まった段階で、移住後のことを相談しておいた方がいいでしょう。関係が出来てれば、特に問題ないのかもしれませんが、毎回対面で打ち合わせするようなクライアントさんだと、ちょっと継続は難しいかもしれないですね。成田発着ですけど、LCCを使って安く往復できる様になりましたから、月1くらいなら可能かもしれないですし、ネットでのやり取りで元々事足りていれば、特に問題は無いかもしれませんし、いずれも繋がりはキープしておきたいので、時間を掛けて握っておきたいですね。
    そうは言っても、繋がりが切れてしまうことも有り得ますので、そこはある程度の覚悟が必要でしょう。

ということで、田舎への移住を真剣に考えていますので、また進捗があったら書いていくことにします。誰かの参考になれば幸いです。また、移住した人も、する人も、検討してる人も、興味がある人も、緩やかに繋がれたらなぁと思います。願わくば、協力関係が出来ればと思ってますので、お気軽にご連絡ください。

「田舎への移住を考える」というお話でした。

作成者: 木村 ロキ

女性制作ギルド 秘密結社 Qrious(キュリアス) ファウンダー兼プロデューサー 東京から瀬戸内の島に鵜住したことをきっかけに、クリエイターの働き方や人財育成、再生、地域でのクリエイティブやICTを活用したブランディングや地域創生、事業再生を得意としたプロデュースやディレクションで活躍中。メガネ&広島弁や伊予弁など方言女子が大好物。個人的には懐古的なモノがスキ。ネガティブ属性だがユーモアを忘れない。1970年 江戸下町産。

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